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特 集

    先の予測が難しいこれからの時代を生きていく今の子どもたちに、私立中高一貫校ではどんな教育が行われているのかを取材。そのユニークな取り組みをコラム連載で紹介する。

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?  ⑤

    大勢の聴衆に向けて、目指す解決策を英語で訴える大使たち

     昨年12月に、全会一致で「国連弁当」のメニューを採択した中3生の大使たち。2月には、この探究授業の集大成となる「地球温暖化」を議題とした模擬国連総会が行われた。全70か国の大使がホールの壇上で「公式発言」を英語で行った。英語の授業で公式発言の練習を重ねた大使たち。自国の現状とその解決策への協力を凛とした姿勢で呼びかけた。地球温暖化は国の発展具合により推し進める政策が全く異なる。政策グループも「先進国中心」と「発展途上国中心」に分かれ、熱い議論が交わされた。公式発言と自由討議を重ねること約2時間、全70カ国の代表をツバル大使が務め、「排ガス規制を促進し2050年までにカーボンニュートラルを実現する」ことを目指す決議案が固まった。代表大使がその文面を読み上げ、緊張の採決。無事に全会一致で可決となり、会場は大きな拍手に包まれた。

    ホールの壇上で全員が英語スピーチを行った

     昨年4月から世界各国の「大使」として活動してきた生徒たち。日本とは異なる国の立場から課題解決に取り組み、知見を広めてきた。さまざまな問題を「グローバルな視点」でとらえる経験は、生徒の価値観を大きく揺さぶることとなったようだ。取材校の部活動の一つ「模擬国連部」の活動をベースとして、1年間このプログラムを担当した教諭は感慨深く生徒の活躍をふり返る。「6年一貫校の3年目にこのグローバルチャレンジを行うことに意味があります。今まで学んできたことが、自分の将来や世界とどうつながるのかを考える。それが今後の学習へと広がっていくのです。『15歳のグローバルチャレンジ』はまさに『まなびの交差点』なのです」

    • 理念や政策が近い国同士がグループを作って議論を進める

    • 会議をまとめるのに大きな役割を果たした大使たちには優秀賞を授与

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?①

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?②-前編

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?②-後編

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?③

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?④

    グローバルな探究授業で生徒が各国の大使に!?⑤


    • 15歳のグローバルチャレンジ「授業風景」

    • 受験生へ応援メッセージ
    • 15歳のグローバルチャレンジ
       
    • 15歳のグローバルチャレンジ
      模擬国連会議」

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    取材協力:桐蔭学園中等教育学校

    横浜市青葉区鉄町1614
    TEL 045-971-1411(代表)
    http://toin.ac.jp/ses/

    • 生徒による学校紹介
    • 生徒による部活動紹介