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藤田優一君の街角ワンショット

    vol.74 川崎でしか手に入らない おいしい“甲州ワイン”

    2020/11/13

    • 土作りや葡萄の選別などにこだわった単一自家農園のワイン。自家栽培葡萄を100%使用。

    これから本格的な冬のシーズンが到来しますが、新型コロナウイルスにはまだまだ注意が必要!引き続きこまめに手洗いやうがい、密はなるべく作らず、咳エチケットでマスクをして冬を乗り切りましょう!
    さて今回は甲州ワインの話題です。甲州ワインだったら山梨では?と思う方もいるかもしれませんが、実は川崎市多摩区でしか手に入らない甲州ワインがあるんです。でもそれなら川崎ワインじゃないの?いえいえ、理由がちゃんとあるんですよ。小田急線読売ランド前駅から徒歩3分。駅前の小高い山へ向かって続く緩やかな坂道を上がった途中に「前田龍珠園(まえだりゅうしゅえん)」はあります。
    ぶどう畑は山梨の勝沼町にあり、オーナーの原田旬(ひとし)さんは、そこで面積800平方メートルという小さな自家農園を運営し、樹齢60年という古樹の甲州ぶどうを栽培しています。元々は原田さんのお義父さんがぶどう作りをしていたそうですが、2012年に倒れられて、その畑をどうするか悩んでいるときに、当時大学生だった息子さんが「畑を守りたい!」と言ったそうです。その後、息子さんも就職し、2014年からは原田さんと奥様でぶどう作りを行うことに。畑を受け継ごうと思ったのは、その畑が日本ワインのパイオニア・土屋龍憲氏から引き継いだ畑だったからというのも大きな理由だったそうです。そこは日本ワイン発祥の畑といえる場所なんだとか。古樹の甲州ぶどうを作って最高のワインに!先人達の思いも受けてのワイン造りなんだそうですよ。
    川崎の地に住みながら甲州ワイン造りを始めたということで、「甲州で造っていながらも川崎でしか手に入らない甲州ワイン」ということなんです。お店はなく、個人宅の三畳ほどのテラスでボトル販売と有料試飲のみという珍しいスタイル!高台のテラスから読売ランド前の街並みを見下ろし、甲州ワインを口にすると、あら不思議!山梨の勝沼のぶどう畑にいるような感じがしましたよ。

    文・写真 街角リポーター 藤田優一
    1年365日行脚(あんぎゃ)している、はぁ〜いフジタでェ〜す!!地元神奈川のことならなんでもお任せ!明るく元気なのが一番の取り柄です。街で見かけたら是非声をかけてくださいね〜♪