6年前、男女共学となった桐蔭学園中等教育学校。「ミスモアネックス夏号」では、初めての卒業生となった森泉媛乃(ひめの)さん、橋本舟翔(しゅうと)さん、井上礼(あや)さんに学園での学びについて伺った。今回はその拡大版(全3回)の第一弾として、入学から学びを深める3・4年生までについてのインタビューを公開する(以下、敬称略)。
人生を切り拓く能力を多様な選択肢から育む①
6年間スキー部に所属して、成長を実感した森泉媛乃さん(右)、模擬国連部や生徒会で仲間と協力することの大切さを学んだ橋本舟翔さん(中)、幼い頃から抱いていた獣医の夢に向かって大学へ進学した井上礼さん(左)。
桐蔭学園中等教育学校に入学した当時のことを教えてください。
森泉 学校説明会に参加したとき、広大なキャンパスと充実した施設を見て、ここだったらのびのびした学園生活を送ることができると思いました。実際に入学してみると、覚えきれないくらい教室があり、6年間かけてようやく全貌が分かったくらいです。
橋本 入学して驚いたのは規模の大きさでした。小学校では1学年4クラスだったのですが、桐蔭学園中等教育学校は7クラスあります。先日、卒業式を終えたばかりですが、1、2年生のときのクラスで打ち上げを行ったくらい、仲が良かったですね。
井上 私は幼稚園から桐蔭学園に通っています。中等教育学校に入ると受験を勝ち抜いてきた人と一緒になるので緊張していましたが、いざ始まってみるとすぐに打ち解けることができました。
森泉 授業では隣の席の人と意見を交換し合うペアワークが多かったので、クラスメイトとはすぐに親しくなれました。
皆さん、部活動は入っていたのですか?
井上 同じクラスの友達から、女子のハンドボール部を立ち上げようと誘われて、4人で女子部を立ち上げました。試合には7人必要なので、他校の部員と合同で出場したりしたことも。大変でしたが、いい経験になりました。
森泉 私は1年生からスキー部に入りました。それまでファミリースキーしかしたことがなかったのですが、本気の競技スキー部だったので大変でした。3年生まではなかなか成績が出ず伸び悩んでいましたが、4年生から成績が出て、2年続けて全国大会に出場することができました。(※現在、スキー部は活動を行っていません)
橋本 私は3年生までサッカー部に所属しましたが、4年生で模擬国連部という部活に入りました。国連の議場を生徒たちで再現するものです。首都圏の学校が持ち回りで会議を開催して、学校ごとに各国の大使を演じ、100人以上の生徒が参加します。一番思い出に残っているのは、4年時に桐蔭学園が会場校となった際、議長を務めたことです。他校との交渉や分担を決めるのですが、細部に渡って会議を設計するのは大変骨が折れました。この年の夏休みはほとんどの時間を部活動に費やしました。この経験が僕の将来設計に大きな影響を与えたと思っています。
そのほかに思い出に残っていることはありますか?
井上 模擬国連部の話に関連するのですが、3年生の探究の授業「グローバルチャレンジ」で、学年全体で模擬国連の会議を行います。4人で一つの国の大使を演じ、図書館で調べて発表します。国連大使全員が食べるお弁当のメニュー作りから水問題までを扱い、いろいろな国の状況を知ることができました。
森泉 4年生の時に学園が募集するアメリカ短期留学に参加したのが大きな思い出です。ボストンに5週間滞在しましたが、いろんな国籍の学生が集まっていたので各国の友達ができました。今でもメールのやり取りなど交流が続いている友達もいます。そのとき、外国の文化を知るためには日本の文化を知らないと対等に話せないということも実感しました。
※第2回は、6月中旬公開予定!
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取材協力:桐蔭学園中等教育学校
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