連載メニュー

ふるさとの銘菓

    ふるさとの銘菓

    全国の郷土のお菓子を紹介。実際に食べての味わいや食感、歴史や開発秘話も。

    第44回 軽羹(かるかん)(鹿児島県鹿児島市)

    2017/05/27
    明石屋本店 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL0120-080-431(フリーダイヤル)
    鹿児島県鹿児島市金生町4-16 
    営業時間/9時~19時 
    定休日/無休
    軽羹8号 1,188円

     自然薯(天然の山芋)と米粉、砂糖のみで作る薩摩伝統の蒸し菓子。三百年余の歴史を有するが、中でも元祖として親しまれているのが、安政元年(1854)創業の明石屋。薩摩藩主・島津斉彬公が、江戸で菓子商を営んでいた、兵庫県明石出身の八島六兵衛を薩摩に招聘。六兵衛は薩摩の山芋が良質な点に着目し、これに良米を配して軽羹を創製した。名前の由来には諸説あるが、「軽い羹(羊羹)」の意味といわれる。
     材料はそのときで一番いいものを厳選。山芋の質が仕上がりに大きく影響するため、天候などによって変わる山芋の状態を職人が見極めながら生地を混ぜ、蒸し上げる。空気をたっぷり含んだ生地はふんわりした口当たりながら、もちもちとした弾力もある。ほのかに薫るやさしい甘みと素朴な味わい。良質のタンパク質、ビタミン、ミネラルなども豊富だ。純白の凛とした姿が、薩摩の心を感じさせる。土産はもちろん、山のものとして結納の贈り物にも選ばれているという。軽羹で餡を包んだ軽羹饅頭も人気。