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ふるさとの銘菓

    ふるさとの銘菓

    全国の郷土のお菓子を紹介。実際に食べての味わいや食感、歴史や開発秘話も。
    ※2019年10月の消費税法改正法等により、料金が変更になっている場合ございますので、店舗に確認の上、ご利用ください。

    第81回 おもかげ(京都府京都市)

    2022/06/25
    とらや 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL0120-45-4121(ご注文承りセンター)
    受付時間/10時~17時 定休日/日曜 
    竹皮包羊羹 おもかげ1本 3,024円

     和菓子には味や意匠のほかに、菓銘という楽しみがある。その響きから情景が立ち上がり、より味わい深い。大正時代から記録が残る「おもかげ」は、奥ゆかしい言葉と黒砂糖の風味が懐かしい昔を思い起こさせる、とらやで人気の羊羹だ。
     創業は室町時代後期の京都。長らく御所の御用を勤めるなど、伝統に育まれた味を今も連綿とつないでいる。羊羹づくりは小豆を煮る作業から完成まで3日を要する。大きなしゃもじから滴る羊羹の垂れ具合で煉り上げ加減を確かめるなど、要所で職人が目や手など五感を使って細やかに調整する。北海道十勝産の小豆、長野や岐阜の糸寒天、沖縄・西表島産の黒砂糖と厳選された素材は生産者との密なコミュニケーションがあってこそという。美しい色つやにしっとりした舌触り。コクがありながら優しい甘みで後味がすっきりしている。羊羹というと和のイメージだが、コーヒーやお酒とも好相性。また、常温で日持ちがするため小形サイズを防災用に常備するのもおすすめ。