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ふるさとの銘菓

    ふるさとの銘菓

    全国の郷土のお菓子を紹介。実際に食べての味わいや食感、歴史や開発秘話も。
    ※2019年10月の消費税法改正法等により、料金が変更になっている場合ございますので、店舗に確認の上、ご利用ください。

    第70回 まゆこもり(群馬県富岡市)

    2020/06/27
    まゆ菓優 田島屋 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL0274-62-1134
    群馬県富岡市内匠243-1 
    営業時間/9時30分~19時 
    定休日/水曜
    まゆこもり シルク10個入り 760円

     真っ白でコロンとした姿が愛らしい。一見、干菓子のようだが、熱湯で溶いて味わう“くず湯”。日本の近代化を牽引した富岡製糸場にちなんで繭をかたどった、田島屋(明治25年創業)の看板商品だ。
     なめらかな舌触りと素朴でやさしい甘みが特徴。くず湯というと冬のイメージだが、冷蔵庫でさっと冷やせば涼菓としても楽しめる。上品な透明感にひんやり、ぷるんとした食感が心地いい。きなこと黒蜜をかけてくず餅風に、コーヒーの粉末を混ぜてカフェゼリーにと楽しみ方もいろいろ。とろみの濃度や甘さも好みでアレンジできる。
     富岡では江戸時代に葛粉を徳川家へ献上していたといわれるが、今は奈良県の吉野本葛を使用し、富岡産の繭から抽出したシルクタンパク液を加えている。繭の形に成型したら、上州名物の“からっ風”で自然乾燥。その日の天気に合わせて乾燥時間を調整するのが難しいという。葛は血行を良くし、免疫力アップの効果もあるとか。先が見えないこの時期、ほっとする甘みが心に染みわたる。