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ふるさとの銘菓

    ふるさとの銘菓

    全国の郷土のお菓子を紹介。実際に食べての味わいや食感、歴史や開発秘話も。
    ※2019年10月の消費税法改正法等により、料金が変更になっている場合ございますので、店舗に確認の上、ご利用ください。

    第66回 玉椿(兵庫県姫路市)

    2020/01/01
    伊勢屋本店 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL0120-80-5541
    兵庫県姫路市西二階町84番地 
    営業時間/9時~18時 
    定休日/無休(1/1㈷休)
    玉椿 10個入り 1,296円

      小ぶりでふっくらした姿。うっすら雪をまとったような薄紅色が、冬空に凛と咲く椿を思わせる。
     元禄年間(1688~1704)創業の伊勢屋本店の代表銘菓。11代将軍・徳川家斉の娘・喜代姫と姫路酒井家5代城主・酒井忠学(ただのり)の婚礼の時に、家老の河合寸翁(すんのう)が伊勢屋に命じて作らせたお菓子だ。
     花芯に見立てた黄身餡を、花びらのように柔らかな求肥で包む。繊細な味わいは良質な原材料から、と素材は厳選。餡には栽培が難しく希少な白小豆(しろしょうず)を使い、ゆで卵の黄身を裏ごしして加える。口に含むと、しっとりした餡とふんわりした求肥が一体となり、まろやかな甘みが広がる。「玉椿」とは、中国の古事から長寿=めでたい事の意。婚礼や長寿など、祝い菓子として用いられることも多い。
     素材の進化に伴い、味も濃厚な甘みからすっきりした甘みへと変わってきたという。
     「時代が変われば嗜好も変わる。今の時代に良いものを作ることが大事」と山野社長。革新あっての伝統。老舗の矜持である。