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ふるさとの銘菓

    ふるさとの銘菓

    全国の郷土のお菓子を紹介。実際に食べての味わいや食感、歴史や開発秘話も。

    第60回 カスドース(長崎県平戸市)

    2019/05/25
    つたや総本家 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL0950-23–8000
    長崎県平戸市木引田町431 
    営業時間/9時~19時 
    定休日/無休
    カスドース 5個入り 1,080円

      南蛮貿易の拠点として栄えた平戸で、400年以上の歴史をもつ銘菓。カステラを卵黄でからめ糖蜜で揚げたもので、江戸時代にポルトガル人の宣教師から伝わったとされる。
     その製法は文亀2(1502)年創業の平戸藩松浦家の御用菓子司、蔦屋が代々受け継いでいる。当時は藩主だけが食べられる“お留め菓子”だったという。
     おいしさの決め手となる卵は長崎県産。小麦粉は国産と豪州産をブレンドし、卵黄が染み込みやすいよう気泡を大きめに焼き上げ、ひと晩乾燥させる。揚げる糖蜜の温度も要だ。砂糖をまとってキラキラと輝く黄金色。シャリっとした歯触りとしっとり感の後に黄身のコクと風味が広がる。ふくよかな甘みがお茶やコーヒーと合う。
     黒地に金と黄色が映えるパッケージ。端にはポルトガルの修道院の文様、中央の壺は同店が藩に納める際のハンコがモチーフとか。
     「お菓子はその土地の文化のシンボル」と話す24代目の松尾社長。異国情緒漂う平戸のシンボルとして伝統の味を守り続ける。