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ふるさとの銘菓

    第2回 薄荷羊羹 (北海道・北見市)

    2015/03/06

     最盛期には世界のハッカ生産量の7割を占めていた北海道北見市。そんなハッカ景気に沸く昭和10(1935)年、店の創業と同時に誕生したのが清月の薄荷羊羹である。

     ハッカはシソ科の多年草で、世界に200種以上あるといわれる。日本で主に栽培されていたのは和種ハッカ。葉から抽出した精油に含まれる、メントールの量が多いのが特徴だ。
     小豆は十勝、ハッカは滝上といずれも北海道産。精油を再加工してできる「ハッカ脳」という高純度の結晶を最後に入れて練る。ごく微量で効果が出るため、入れるタイミングや分量など何度も改良を重ね、バランスのとれた味にたどり着いた。

     見た目は小倉羊羹と変わらないが、口に入れると上品な甘みのあとにスーッとハッカの清涼感が広がる。オホーツクの大地を思い起こさせる爽やかな味わいだ。羊羹とはいえ、日本茶より麦茶やアイスティーと好相性。これからの季節にぴったりである。


    清月
    0157-23-3590 北海道北見市北1条西1
    営業時間/9時30分〜18時30分 
    定休日/無休
    薄荷羊羹 1棹578円